2013年11月19日

心の角度

きゃりーぱみゅぱみゅの「つけまつける」の歌詞(曲、詞 中田やすたか氏)の

同じ空がどう見えるかは 心の角度次第だから

というフレーズを聞き、思わずそうだよなとつぶやいた。

心の病の多くはこだわりを克服することで回復することが多いのだ。すなわち見方、捉え方を変えてあげればとても楽になるのだ。何でこんなことで思いつめていたのだろうと思えれば、心の病は卒業だ。


心が困難に向きあった時の対処法は、その場から去る、向き合わない、ほかの道「第三の道」を考える、慣れるそして薬を飲むという方法がある。


心の角度、見方はなかなか変えられない、だから病気になりなかなか治らない。でもそのことを理解すれば、囚われたこだわりのベクトルを小さくすることが出来る。

つけまつげをつけ、変身ベルトを身につければ心の病が軽くなるとは言えないが、捉え方、考え方の方向を変えてあげればかなり良くなるはずだ。

精神科の領域では「認知行動療法」と言う。







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2012年07月25日

新しい睡眠薬

薬局の店頭でいつも考えてしまうのが、精神科(不眠外来)で処方される睡眠薬と、内科等で処方される睡眠薬の種類がかなり違うことです。

一般的なお医者様では「レンドルミン」に代表されるBZ系という半減期(体の中でお薬の濃度が半分になる時間)が7時間以上のもの、逆に言えば作用時間が7時間以上のものを使うことが多いようです。


一方患者さんにお聞きすると寝つきが悪いだけだそうで、夜中に途中で起きたり、朝早く起きることはない患者さんに長時間型のお薬が処方されていることが多いようです。

不眠にはいろいろな型があり、それぞれ適した薬がありますので、お医者様にそこのところを良く説明して、ご自分に合った薬を処方してもらうようにしましょう。

これまでの睡眠薬はBZ系(ベンゾジアゼピン系)といわれる薬が大半で、よほどの精神疾患でなければ、昔からの睡眠薬は使わなくなりました。そのため昔と違って非常に安全な薬となり、自殺の心配もなくなりました。

寝酒の習慣がある方が多いですが、現在の睡眠薬はアルコールよりよほど安全なお薬です。

現在主流となり汎用されているBZ剤ですが、服薬から入眠、起きた際の記憶があいまいになる副作用があります(前向性健忘症)。ただしこの副作用は服用中止によりなくなります。

また、半減期が長いため「持ち越し効果」といって、翌日の日中もふらつきや頭痛、倦怠感などが残ることがあります。


こうした副作用を軽減するため、新しいBZ系以外の睡眠導入剤が発売されています。

汎用されているもので、マイスリー(ゾルピデム酒石酸塩)やアモバン(ゾピクロン)です。長短時間型と呼ばれる薬剤で、作用時間はマイスリーが2.3時間、アモバンが3.9時間です。

そのため中途覚醒(途中で起きてしまう)や早朝覚醒(朝早く目がさめてしまう)には十分な効果が期待できないので、その場合はBZ剤を使うべきです。

しかし特に入眠障害の方には、筋弛緩作用や運動失調の懸念がBZ剤のようにはないので、安心できますし、転倒事故などのリスクも減らせますし、朝もすっきりと目覚めることができます。


今年発売されたルネスタ(エスゾビクロン)はアモバン(ゾビクロン)の仲間でありながら作用時間が6時間に延長されたものです。新しい薬だけに専門医でもまださほど使われていませんが、徐々に増えてきています。

使い勝手の優れたアモバンとルネスタですが、両者には味覚障害という副作用があります。服用中に限り、水が苦く感じたりしてしまいます。

マイスリー、アモバン、ルネスタを上手に使えば、睡眠の質は格段に向上しますので、睡眠障害のある方は専門医に相談しましょう。



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2012年04月04日

うつ病が血液検査でわかる

今朝のNHK朝いちで「光トポグラフィーを使った検査(NIRS:ニルス)」を紹介していたとカミサンが言っていました。残念ながらニュースを見ていて見逃しましたが、頭に近赤外線を当てたときの脳の働きを、血液量の変化から調べるそうで、うつ病、双極性障害の診断に使うそうです。

特に双極性障害はうつ病と間違われやすく、それによる事故も起こることもあります。正確な鑑別診断ができるとしたら何よりの事です。

しかし全国14か所の病院でしか導入されておらず、検査費用も13,000円ほどかかるそうです。

また番組では強力な時期を発生する機器で頭の左側のDLPFCと呼ばれる部分を直接刺激することにより難治性うつ病を治療する方法(TMS)が紹介されたそうです。

アメリカでは広く使われているそうですが、この分野は日本ではまだ研究段階のようです。

朝カミさんからこのことを聞いたとき、ちょうどブログにうつ病を書こうと思っていたんだと答えました。その内容は、うつ病の検査についてです。最近になり、うつ病を血液検査で発見しようと研究されています。間もなく実用化されるようなのです。

うつ病の患者さんは血液中の「エタノールアミンリン酸(EAP)」が減ってくることがわかりました。EAPは肝臓、心臓にも存在しますが、多くは脳に存在する物質で、喜びや動機づけに関わる「アナンダミド」という神経伝達物質の代謝物だそうです。

EAPを検査することによりうつ病患者を正しく診断できた確率は82%
健康な人をうつ病ではないと診断できた確率は95%だそうです。


血液検査でうつ病が早期発見できるのであれば、治療成績も大きく変わると期待できます。うつ病に新たな検査法、治療法が見つかり、期待が膨らみます。


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2012年02月01日

家族の不理解

マルマツ薬局の患者さんは「うつ病」の方や「統合失調症」の方がとても多いのが特徴です。様々な病態の方や様々な人生に出会います。

最初のうちはなかなか心を開いていただけませんが、長くお付き合いさせていただいているうちに、患者さん本人やご家族の方の悩みをお聴きすることが多くなります。

もちろん私は医者じゃありませんので、アドバイスは医療行為になってしまいます。あくまでも「なるほど、辛いですね」と共感してさしあげる事しかできません。

ただ出来るのは生活習慣の改善、薬のより良い使い方のアドバイスをすることが精一杯です。

うつ病などは生真面目な方が、責任感の強い方が発症しやすい病気です。まわりの何気ない一言が深く傷つけることが多いのです。

学校や会社に行けなくなった患者さんのご両親は、患者さんの将来を心配して「そんなことでどうするの、頑張って会社(学校)に行かななくちゃ」と言います。

患者さん自身は将来のことなど考えることすらできません。今苦しいのをどうしようかと、なんで分かってくれないのかと傷ついているのです。

「家族の不理解が一番きつい」と泣いて帰る患者さん、どれ程見てきたでしょうか。

私の友人にも心無いことをズケズケいう人が何人もいます。健常者同士であればどおっていうことなく笑って過ごせますが、心の病、心の傷は外からは見えません。TVのお笑いもおふざけの嘲笑が多くなり、古典落語のような上質の笑いではなくなっています。

イジメ系の笑いは精神科に関わるものとしては許せない笑いで、見たくありません。

気にしない訓練、聞き流す訓練、見ない、付き合わない、向き合わない交わし方、さまざまな方法はありますが、たやすいことではありません。

何気ない一言でも深く傷つくことがあります、せめてダーティージョークはやめましょう。





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2011年12月15日

心は実験できるか

ローレン・スレイター著の「心は実験出来るかー20世紀心理学実験物語」なる本に出会いました。とても興味深い内容です。

「ミルグラムの電気ショック実験」では先生役と生徒役に別れて、生徒役がテストにミスすると先生役が電気ショックを与えるという「権威と従属」についての実験に付いて書かれています。権威に対し抵抗する人も存在するが、多くの場合権威の前に残虐行為を行う場合があるという内容です。

当時大論争になった実験らしいですが、それより興味深かったのは「ローゼンハンの精神医学診断実験」の方です。
1973年にアメリカの心理学者ローゼンハンは友人たちと12の病院に「幻聴が聞こえる」と偽って受診したところ、医師は詐病と見破れずに全員即入院、短い人で1週間、長い人で2ヶ月退院が認められなかったそうです。

その後著者はローゼンハンの追実験を行なったのですが、詐病は見抜けなかったそうです。なぜかというと心の中は見えないからです。血液検査などでも判明しません。

このことは科学が進んだ現代の社会でもそう大きくは変わらないのではないでしょうか。患者としてやってくれば病気であろうと考えるのが当たり前のことで。疑ったらキリないし、デカルトのように全てを疑うわけにもいきません。


そういえばその時代を描いた映画「カッコウの巣の上で」を思い出しました。刑務所を逃れるために詐病により精神病院に入院してしまう主人公マクマーフィーが電気ショックなどにかけられてしまいます。

昔も今も詐病は思ったより多いのではないでしょうか。重大事件を起こした犯人に対する精神鑑定、もし知識の上に立つ詐病だったらとぞっとします。

睡眠薬欲しさの詐病、生活保護受給のための詐病、我々調剤薬局に従事する者も見抜く力が必用です。いくつもの医療機関を渡り歩く不届きものは、薬剤師会のネットワークで対処しています。
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